ひまつぶし日記

暇つぶし・酒蔵・旅行・銭湯について

東京で昼酒堪能する穴場をみつけた話

暇なので世間でコロナが流行る前にときどきしていた思いつき旅行記についてまとめたいとおもう。以下は東京へ行ったときの日記

 

特に何があったわけでもないが数日東京をブラブラしてみようと思いつき急遽高速バスのチケットをコンビニで予約した。

ちょうど10月の終わりだった。そのまま東京行きの高速バスへ替えのシャツ1枚と下着のみの手荷物で飛び乗ることにした。

高速バスが来るまでアイスを食べて待った。待ち時間に食べるアイスはなんだかワクワクしていつもより美味い気がする。

 

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夜景

何がなんだかよく分からないけどこれは夜行バスの中から取った写真。田舎の工場しかない風景でも夜になると綺麗だった。

本州のほぼ端っこに住んでいるため1夜をバスのなかで過ごす。消灯時間になってもこっそりとカーテンをめくり外の風景を楽しみながら気が付くと就寝していた。

 

次の日朝早くに東京駅へ到着。朝ごはんがまだだったので千疋屋で朝食をいただく。

せっかくなので普段なら絶対頼まないだろう甘ったるいフルーツとワッフルを食べた。

朝から糖分をガツンと食べて目覚めはスッキリ。とてもおいしかった。

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朝食

そのまま日暮里駅までいき舎人ライナーってなんかいい響きだなと心惹かれながら台東区谷中銀座商店街へ移動。時間があればもっとこの沿線周辺を散策したかった。

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魅惑的な響きのとねりライナー

 

午前中からそこそこの賑わいを見せる商店街。外国人観光客に人気らしく色々な言語が飛び交っていた。

田舎の閑散とした商店街を知っている身としては都会の商店街の活気をみて感動した。

地元の人も買い物に来つつ観光地としても成り立っているのはどこか懐かしい昭和の匂いを残してるからだろうか。若者はこのレトロさに惹かれて外国人には物珍しく映り人々が集まるのかもしれない。

 

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谷中ぎんざ商店街

さてなぜこの商店街に来たかというと目的がある。なんと商店街のなかにある越後屋本店さんという酒屋さんの軒先で昼酒のみができるのだ。ようやっとここでタイトル回収である。

 

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越後屋本店さん。商店街の中で買ったものならツマミ持ち込み可。

 

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宮城・純米秋あがり浦霞を頂くことにした

九州などにも角打ちという立ち飲み屋はあるがこういった酒屋の軒先で開放的に酒が飲めるという仕組みはなかなかない。

商店街を買い物する客を眺めつつ外の風にあたりながらお天道様の下で呑む酒は格別だ。もはやこのために生きているといってもいいくらい最高の気分になるのだ。

 

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大体1杯600円程度で呑める

隣には外国人夫婦も座り日本酒を楽しんでいた。店内ではなく店先に椅子を置きそこで1杯ひっかけれる。

店の中で店主や常連客と顔をつき合わせて呑むのも乙なものだが、如何せん一見さんや観光客には入りづらい空気がある。

その点こうして店先の軒下で飲酒できるスペースを作ることで観光客やディープなやりとりが苦手な私のようなタイプでも気軽に酒を楽しめる。最高だ。

 

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人込みを見ながら

 

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1杯いただく

実に有意義な時間だ。真昼から酒を飲むという大罪を犯しているにも関わらずあたたかな風に吹かれながら観光客としてエンジョイしつつ爽やかな気分で楽しめる。

お酒を飲むというと居酒屋に入り締め切った中でちびちびやらないといけないんでしょ…という概念を吹っ飛ばす。一人でも十分に楽しめるアトラクションだ。

ビバ東京。素晴らしい場所!ここは観光名所としてもっとアピールすべきである。なんたらランドだのデパートだの行くくらいなら東京の商店街に行った方がいい。善き文化がここには残っている。日本の人口は圧倒的に都内に集中しているというが人が多く住む分、昔の古き文化も現存できるのだろう。

 

私の実家近くでもその昔は一升瓶を酒屋に持っていけば酒をついでくれたというが今はそのようなことをしている酒屋は少ない。しかし都内では昭和のままの酒屋や商店街の姿が数多くありのままに残っているようだ。人口が多い分それだけ利用する人や支えてくれる住民がいるということだろう。羨ましい限りである…

 

そのようなことを取り留めもなくツラツラと考えていたら店員さんに話しかけられた

もしかして不審な行動を取っていただろうか?口に出していただろうか?と慌てているとなんとつまみにお菓子をどうぞとサービスしてくれた。

 

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お寿司?を模したおこし

「はい。どうぞ。よかったらこれ食べなさいな。」

お酒をついでくれた優しい笑顔の女性店員さんだった。東京の人は親切だな…と旅先での心遣いにほっこりとする。

秋になりやや外気は冷たくなってきていたが人の温かさと日本酒のアルコールで体はぽっかぽか気分は上々である。

さてこの後はどうしようか…目的もなく滞在日数も決めずに衝動だけできた旅だ。

 

しばらく考えているとひとつの考えが浮かんだ。

旅先の街で住んでいる住民になりきりこの街で休日を過ごすならどう暇をつぶすかというものだった。

今は旅行できた観光客ではなくこの街にすむ一人の都民。

東京なんて何があるかも知らないし交通機関もわかってないけど今だけは都民なのだ。これは旅行ではなく日常の延長の暇つぶし。

さてこれからの休日をどこでどのように過ごし遊ぶか…その街に住む人々の暮らしを垣間見ることにワクワクした。面白そうな旅のプランを思いついたとおもった。

 

と、ある程度この旅の目的は決まったが宿をまだ取っていないことに気づいた。とりあえずブッキングコムを使って手頃な宿を探すか…とスマホをいじるのだった。

 

 

 追記

この旅行は2019年のものです。現在は状況が違うと思いますので店舗など気になることがある場合は電話などで確認することをおすすめします。